IOTアイオタ(IOT)は革命的な仮想通貨なのか?

IOT/アイオタ(IOT)は、革命的な次世代型の仮想通貨として話題を集めています。

仮想通貨中でも異色といわれる特徴とは何でしょうか。

この記事を読んだらわかること

  • アイオタの特徴
  • アイオタが持つメリットとデメリット
  • これからのアイオタ、その動向について

概要

アイオタは2016年7月に公開された仮想通貨で通貨単位はMIOT、総発行枚数は2,800兆枚です。

2017年11月から12月にかけて急激に値段を上げたことで、投資家達の注目を集めました。

本記事執筆時点の時価総額ランキングでは9位となっています。

日本語ではアイオータやイオタと表記する場合もありますが、本記事ではアイオタとして続けます。

アイオタを理解するうえで欠かせないキーワードの一つが、名前の由来にもなっているIoTです。

IoTはInternet of Thingsの略で、モノのインターネットとなります。

IoTは私たちの生活を取り巻くあらゆるモノがインターネットにつながることでより良い暮らしを実現することを指す言葉です。

車のカーナビや電子マネー対応の自動販売機、電車やバスなどの公共交通機関におけるリアルタイムの運行管理システムなどはIoTの事例です。

最近は冷蔵庫やエアコンといった家電でも、インターネットに接続して遠隔操作を行えるものが増えてきています。

2020年のIoT市場規模は日本円で約140兆円にも上るといわれています。

アイオタはこのIoTにおける安全かつ、確実な決済を低コストで実現するという目的で生まれた仮想通貨です。

用途はIoTで使われる各デバイス間の決済手段というところにフォーカスされているのです。

IoTにおいては日常の中で通信が頻繁に行われるために、リアルタイムでの支払いにかかる手数料が高くなってしまうと問題がありました。

その問題を解決し、今後より増え続けていくであろうIoTデバイスをシームレスに接続することがアイオタという仮想通貨に課せられた使命です。

特徴

まずアイオタの特徴を見てみましょう。

  • ブロックチェーンを使用していない
  • マイクロペイメントに特化している

仮想通貨といえば、ビットコインに代表されるようにブロックチェーンという分散型台帳技術を使っていることがよく知られています。

アイオタの特徴はブロックチェーン技術を使っていない点にあります。

これは数ある仮想通貨の中でも大変めずらしい特徴で、アイオタが異色の仮想通貨といわれる所以です。

アイオタはブロックチェーンの代わりに、Tangle(タングル)という新技術を使っています。

Tangleは、もつれを意味するその名のとおりデータが網目状に複雑に関連し合うもので、分散型の仕組みである点はブロックチェーンと共通しています。

基盤になっているのはDAG(Directed Acyclic Graph、有向非巡回グラフ)といわれるものです。

ブロックチェーンでは特定ブロックの前後に連結されるブロックが必ず1つになるのに対し、DAGでは複数個のブロックが連結可能です。

関係性は有向非巡回グラフという名前の通り、各ブロックを連結する枝に向きがあり、かつ巡回をしない形で連結されるというものです。

またDAGのブロックにはブロックサイズの概念がなく、より多くのトランザクションを高速で処理できます。

アイオタはその性能から、マイクロペイメントに特化していることも特徴のひとつです。

マイクロペイメントは数円から数百円単位で発生するいわゆる少額決済で、従来の決済手段では経費がかかるために現実的でないとされていたものです。

マイクロペイメントにより新聞や情報サイトの記事を文字単位で購入したり、音楽や動画配信といったコンテンツを数分の短い単位で購入したりできます。

アイオタを使うことでIoTにおいて高頻度で発生する少額決済に対応し、細やかなサービスを実現できます。

メリット

アイオタが持つメリットは次のとおりです。

  • 手数料がゼロ
  • 量子コンピュータ耐性がある

アイオタの最大のメリットは送金や決済にかかる手数料が、ゼロという点です。

2,800兆枚という膨大な総枚数はICOの時点ですべて発行されており、マイニングを行う必要はありません。

つまりマイナーへの報酬を支払うために取引手数料を徴収する必要がないのです。

手数料の高い取引が優先して承認されるという不公平もないため、健全なネットワーク形成が行えます。

さらに一部のマイナー達による寡占やハードフォークといったことが起きる心配もありません。

Tangleにおいてトランザクションの生成を行う際は、前に存在する2つのトランザクションに対し承認を行う必要があると定められています。

承認には、ビットコインがブロックチェーンで用いているのと同じ、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)を採用しています。

これによりデータの改ざんを防ぎながら整合性チェックを行い、安全にトランザクションの生成を行うことができるのです。

手数料がかからないというメリットは、アイオタの特徴のひとつであるマイクロペイメントを実現するための大きなポイントです。

元々少額決済はクレジットカードなどの既存の決済手段では不向きとされていましたが、仮想通貨の中でも手数料が発生するものは多く、手数料が商品代金を上回ってしまうケースが多々あるのです。

400円の商品代金を支払うのに800円の手数料がかかるサービスを、利用する人はいないでしょう。

マイクロペイメントの実現には、アイオタのように手数料のかからない通貨が必要不可欠なのです。

またアイオタには量子コンピュータ耐性のある、Winternitz署名方式が導入されています。

量子コンピュータというのは、スーパーコンピュータの数千万倍にもなるといわれる計算力を持つコンピュータです。

この量子コンピュータが実用化されると、従来の暗号方式が破られる恐れがあるとされています。

仮想通貨に使われている暗号技術にとって将来的に脅威となり得るこの量子コンピュータですが、それにも耐えるとされる署名方式のひとつがWinternitz署名なのです。

ただしWinternitz署名ではアドレスを都度変える必要があり、怠ると暗号の秘密鍵を解読されるリスクが高まる特徴があります。

将来的に予想される驚異には、引き続き対策が必要になるでしょう。

デメリット

アイオタが持つデメリットは次のとおりです。

  • セキュリティ面での不安

アイオタには、セキュリティ面での不安が指摘されています。

過去にユーザーのウォレットから400万ドル相当のトークンが流出したという事例がありました。

ウォレットのマスターキーにあたる、シードという情報を盗み出す手口によるものでした。

アイオタの創業者は事件の原因をハッキングではなく、フィッシング詐欺であるとしています。

つまり一部ユーザーがフィッシングサイトを経由して自身でシードを漏洩してしまったもので、アイオタのセキュリティや技術面に欠陥はないとする見解です。

しかし一連の騒動はユーザーに一抹の不安を残す結果となりました。

またアイオタに使われているハッシュ関数にも問題が起きたことがありました。

ハッシュというのは暗号技術の一種で、ある入力値から規則性のない値を生成する技術です。

出力値から入力値への復元ができない特性を生かして、データ検証などに用いられています。

アイオタで使われているハッシュ関数において、異なる2つの入力値からの出力値が同じになる、いわゆるハッシュの衝突が起きたことがあるのです。

これは開発者が独自でハッシュ関数を書いたことによるもので、その後すぐに修正が行われています。

現バージョンではそういった問題は報告されていませんが、アイオタにはTangleという新技術が使用されていることもあり、
将来的な脆弱性は未知数です。

今後アイオタが発展していくうえで、高いレベルのセキュリティ対策は欠かせないものになるでしょう。

まとめ

アイオタはDAGを元にしたTangleと呼ばれる新技術により、手数料ゼロを実現した革新的な仮想通貨です。

マイクロペイメントに特化したその性能から、IoTの発展に期待されています。

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