リング署名システムが話題のMoneroモネロ(XMR)

Monero/モネロ(XMR)は2017年頃から特に注目度が高まっている仮想通貨です。

リング署名システムを用いていることで話題になったのですが、特徴とはどのようなものでしょうか。

この記事を読んだらわかること

  • モネロの特徴
  • モネロが持つメリットとデメリット
  • モネロに採用されているリング署名とは何か

概要

モネロは2014年4月に公開された仮想通貨です。

元になっているのは2012年7月に公開されたバイトコインという仮想通貨、そしてCrypto Noteというオープンソースのプロトコルです。

Crypto Noteは匿名通信に特化したプロトコルで、バイトコインも匿名性を売りにした通貨でした。

モネロもその性能を受け継いでいます。

通貨単位はXMRで初期発行量は1,840万XRMと比較的少なく、上限は定められていません。

PoWマイニングによる新規発行量は毎年157,680XMRずつとされ、少しずつ量を増やしていくように調整されています。

2018年1月には値段を一時56,300円にまで上げたモネロは、その後も変動を繰り返しながら推移していき、2018年4月18日時点での値段は24,685円、時価総額ランキングは11位となっています。

モネロのように匿名性が高い通貨は近年特に需要が高まっており、他にもDASHやZCashなどの通貨が注目を集めています。

モネロは日本国内ではコインチェック、海外ではBinanceやChangelly、krakenといった取引所で取り扱いがあります。

特徴

モネロの特徴は次のとおりです。

  • 匿名性が高いCrypto Noteプロトコルを元に開発
  • ハッシュアルゴリズムがCryptoNight方式
  • リング署名とステルスアドレスを採用

モネロの特徴はCrypto Noteというプロトコルをベースに開発されている点です。

このプロトコルでは、ハッシュアルゴリズムにCryptoNightという方式が使われています。

そしてCryptoNightにはリング署名という仕組みが実装されています。

リング署名はデータの作成者を証明するための電子署名のひとつで、より匿名性の高い仕組みです。

送金トランザクションが発生したとき、通常であれば送金アドレスは電子署名を添えて送信されます。

情報は匿名化されていないため、誰が送金したかを第三者が把握できます。

しかしリング署名の場合は複数人で署名を行い、秘密鍵から生成される電子署名を添えて送金アドレスが送信されます。

この複数の鍵から生成される電子署名がリング署名です。

第三者は複数人のうち、誰が送金者かを判断できません。

モネロはリング署名をさらに独自改良した、ワンタイムリング署名というものを使用しています。

ワンタイムリング署名は、リング署名に送金用のワンタイムアドレスを加えたものです。

モネロには閲覧用と送信用の2つのアドレスが存在します。

閲覧用アドレスは取引履歴を確認するためのもので、一般には公開されません。

送信用アドレスというのが送金の都度自動発行される使い捨てのワンタイムアドレスで、コインはこのアドレス宛に送金されます。

つまり複数人で署名するリング署名に加えて、使い捨てのワンタイムアドレス宛に送金を行うことによって、送金元が誰かを追跡不能にしているのです。

この一連の仕組みをステルスアドレスといいます。

またモネロが暗号化に用いているハッシュアルゴリズムは、CryptoNight方式といいます。

CryptoNight方式は普通のCPUを搭載した家庭用のパソコンでも計算が行えるほど、マイニングの敷居が低いとされていました。

ビットコインなどのマイニングに使われているASICという専用の集積回路がありますが、非常に性能が高くマイニングの最終形ともいわれるものです。

CryptoNight方式の場合、メモリ依存のハッシュ関数を用いるためにASICの開発がとても高コストになり、なかなか製品化されなかったのです。

しかし最近になってASIC大手のBITMAINからCryptoNight対応のASIC、ANTMINER X3がリリースされました。

1台で従来のPC数百台分の仕事ができてしまうほどの性能を持つ、モンスターマシンです。

ASICの登場によって今後モネロのマイニングの在り方は変わり、報酬も下がっていくと見られています。

メリット

モネロのメリットを見てみましょう。

  • 取引処理時間が短い
  • 安全に取引を行うことができる

モネロが持つ大きなメリットの一つとして、送金処理のスピードが挙げられます。

ビットコインではトランザクションを承認するのに、10分という時間がかかります。

また利用者数やデータ量の増大に伴って承認が遅延してしまう、送金詰まりも問題になっています。

ブロックチェーンのブロックサイズが1MBと決められていることに起因する、スケーラビリティ問題といわれるものです。

モネロの場合は承認時間が2分とビットコインの5分の1にまで短縮されている上に、ブロックサイズの上限もないため取引量が増えても時間が遅くなる心配はありません。

そして匿名性の高さという特徴から得られるメリットが、セキュリティの高い取引を行えるというものです。

ビットコインなどの仮想通貨では、取引履歴が誰でも確認可能です。

どこからどこのアドレスへいくら送金された、ということが第三者でも把握できます。

もちろんアドレスだけを見て、個人の特定ができるわけではありません。

しかしアドレスをやり取りした相手に過去の履歴を見られてしまうリスクはあります。

この点において匿名性の高いモネロは、安全に取引ができます。

個人情報保護に敏感な昨今の金融業界も注目する、大きなメリットになっています。

デメリット

モネロにとってデメリットとなり得るのは利用方法です。

  • 闇取引の決済に利用される恐れがある

闇取引とは銃器や薬物などの違法取引における決済、また脱税のための財産隠しや政治献金などのワイロといった用途です。

世界最大のダークサイトとされるアルファベイマーケットでは、実際にモネロが使われていたことがあります。

このサイトでの決済には元々ビットコインが使用されていましたが、2016年8月にモネロの導入が発表されたのです。

同サイトは2017年7月に摘発され、その後閉鎖しています。

最近新しくできたLibertasというダークサイトのように、はじめからビットコインではなくモネロのみの決済に対応しているケースもあります。

モネロは高い匿名性から、こうした闇市場での需要が高まっているのです。

2016年8月にモネロが値段を上昇させたのは、同じようにOasisというダークサイトがモネロ決済のサポートを発表したことと無関係ではないといわれています。

市場における優位性が評価されたことはモネロにとってプラスである反面、闇市場という性格から将来を懸念する声も上がっています。

もちろんモネロ自体に、違法性や犯罪を助長するような問題があるわけではありません。

しかし犯罪に利用されやすいという性質であること、また政府が快く思わないであろうことは容易に想像できるでしょう。

場合によっては、いずれ何らかの規制がかかる可能性も考慮に入れておくべきといえます。

まとめ

モネロはワンタイムリング署名を用いたステルスアドレスという仕組みにより、高い匿名性で素早い送金を行える仮想通貨です。

利用方法に一抹の不安はありますが、将来性は高いといえるでしょう。

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