NEMネム(NEM)の実力は?流出後も注目の通貨

NEM/ネム(NEM)は先に発生した流出事件で話題になった仮想通貨です。

一般的には事件のニュースばかりがフォーカスされていますが、ネムは相当の実力を持った通貨としてその後も注目されているのです。

この記事を読んだらわかること

  • ネムの特徴
  • ネムが持つメリットとデメリット

概要

ネムは2015年3月29日に公開された仮想通貨です。

名前の由来はNew Economy Movementとされ、財政の自由や平等、分散化といった原則に基づいて新しい経済を生み出すことがコンセプトになっています。

ネムはビットコインやイーサリアム同様、ブロックチェーン技術を使用したP2Pネットワーク上で使われる仮想通貨で、Javaというプログラミング言語で開発されています。

送金や決済という用途の他、イーサリアムに実装されているスマートコントラクトと同様の仕組みにも対応しているなど、多機能なことで知られています。

ネムの通貨記号はXEM、発行総数は8,999,999,999XEMです。

総数ははじめに発行され1,600人の投資家に振り分けられました。

ネムは新規発行は行われず、後述するハーベストによる報酬は取引手数料として支払われる形になっています。

時価総額ランキングでは、しばらく5位から10位の間を推移していましたが、2018年4月20日現在では13位と少しランクを落としています。

ネムの名前を一躍有名にしたのは2018年1月に起きた流出事件です。

日本国内の大手取引所であるコインチェックがハッカーによる不正アクセスの被害に遭い、約580億円相当の仮想通貨が流出した事件です。

この事件で狙われた仮想通貨がネムでした。

コインチェックでは暗号化のマルチシグに対応しておらず、またユーザーの資産をホットウォレットで管理していました。

マルチシグとは暗号化技術において秘密鍵を複数に分けて分散管理する仕組みで、ホットウォレットとは常時インターネットに接続している安全性の低いウォレットです。

この2点が特に問題視された結果、コインチェックは流出したネムの保有者全員に対し日本円で返金する補償対応を行っています。

事件はコインチェックという取引所の脆弱性や管理体制に起因するもので、ネムという仮想通貨自体に問題があったわけではありません。

しかし一連の騒動でネムという仮想通貨、また仮想通貨そのものに対して世間の警戒が強まったことは事実です。

ネムを運営するネム財団は、事件発覚直後よりコインチェックの支援を申し出たことで話題になりました。

財団はネムに落ち度がないという観点から、流出前まで履歴を巻き戻すハードフォークも実施しないと発表しています。

そして流出したネムの動きをトレースするためのモザイクという仕組みを使って追跡調査を行っていましたが、その後追跡は打ち切られています。

特徴

ネムの主な特長を見てみましょう。

  • コンセンサスアルゴリズムにPoIを採用している
  • ノード評価システム、Eigentrust++による

ネムはブロックチェーンのコンセンサスアルゴリズムに、プルーフ・オブ・インポータンス(PoI)を採用しています。

日本語では重要度の証明と訳されるもので、主に取引の回数と量が多いユーザー、そして取引者自身に優先して権限が与えられるというアルゴリズムです。

取引を積極的に行っているユーザーほど権限を獲得できる確率が高まるため、PoWやPoSといった既存のアルゴリズムに比べると比較的平等といえます。

PoWで必要とされる過度な電力消費や、PoSで懸念される流動性の低下といった問題を解決したアルゴリズムなのです。

このPoIによるネムのマイニングは収穫を意味するハーベスト、またはハーベスティングと呼ばれています。

ブロック生成時間は約1分と、PoWマイニングのビットコインに比べ10分の1ほどに短縮されています。

またネムは仮想通貨ではじめて、Eigentrust++と呼ばれるノード評価システムを採用しています。

Eigentrust++はブロックチェーンにおいてノードの過去を監視するもので、悪意のあるノードによる不正を防ぐ役割を果たしています。

プルーフ・オブ・ワーク(PoW)がその仕事を量で評価するのに対し、Eigentrust++では仕事の質が評価されます。

この仕組みによって、ネムのブロックチェーンは安全かつ効率的な運用を行っているのです。

メリット

ネムが持つメリットは次のとおりです。

  • 送金スピードが早い
  • カタパルト(Catapult)プロジェクトによる性能アップが期待できる

ネムはPoIによる承認時間の短縮により、送金を素早く行えるメリットがあります。

送金スピードの速さは今後の決済業務を担う上で仮想通貨の必須条件ともいえるもので、元々の基準になっていたビットコインの10分という時間は今や問題外といっても良いレベルになっています。

ネムの今後に期待できる材料のひとつとして、カタパルト(Catapult)と呼ばれるプロジェクトがあります。

ネムの開発者と日本のテックビューロ社が2016年から共同開発しています。

カタパルトはMijinというプライベートブロックチェーンとネムに適用される拡張バージョンで、通信の最適化や安定性の向上といった様々な効果が期待できるとされています。

カタパルトというプロジェクトの名前は、空母などから航空機を飛ばすための射出機から来ています。

由来通り爆発的な勢いをパフォーマンス向上に期待するもので、このカタパルトが適用されればネムの1秒間あたりの取引件数も最大4,000件にまで増えるといわれています。

これはクレジットカードのVISAに匹敵するほどの性能です。

カタパルトは元々2017年の適用が予定されていましたが、しばらく延期が重なってきた経緯があります。

そのため2018年の予定もまだ確実とはいえませんが、もし適用されればネムの姿を大きく変えることになるでしょう。

変貌は市場価格にも強く影響すると見られ、ネムを保有する投資家達が期待する大きなポイントでもあります。

デメリット

ネムが持つデメリットも見てみましょう。

  • 報酬が比較的少ない
  • 流出事件によるイメージの悪化

ネムのハーベストでは、得られる報酬が他の通貨に比べてそれほど多くありません。

ブロック生成時間が短いために各ブロックに格納される取引の情報量はそれほど大きくならず、得られる手数料も少なくなる傾向があります。

取引量が考慮されるPoIのアルゴリズムは、裏を返せば取引を頻繁に行わない場合は報酬を得られる可能性が低くなるといえます。

またハーベストを行うには10,000XEM以上の保有が必要という条件もあります。

さらに重要度の高いスーパーノードになるには300万XEM以上が必要とされ、敷居が高くなっています。

もうひとつのデメリットはイメージの悪化です。

ネムはコインチェックの事件で流出した仮想通貨であったために、マイナスのイメージが持たれる結果になりました。

既に説明したとおり、問題があったのは取引所であってネムではありません。

事件に対するネム財団の一連の対応は、むしろ評価されるものでもありました。

しかし一部でまだネムに対する誤解が残っていることはデメリットといえるでしょう。

コインチェックによる補償も行われましたが、流出したネムの行方はまだわかっておらず、一説には闇市場で捌かれているともいわれています。

まとめ

多機能な仮想通貨、ネムは今後の経済を革新する可能性を秘めています。

2018年に予定されているカタパルトの適用によって、ネムの存在感はさらに大きくなるでしょう。

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